『査定規制と労使関係の変容』書評から


吉田誠『査定規制と労使関係の変容』大学教育出版
定価2400円(+消費税)

本書は私のデビュー作となる。ありがたいことに日本労働社会学会による「第4回 日本労働社会学会奨励賞」(2007年)を受賞することができ、また書評や引用もされてきた。ここでは、これまで出た書評等において本書への積極的に評価された点について抜粋しておきたいと思う。
全文についてはそれぞれリンク先から御覧ください。
  1. 浜口桂一郎先生(JILPT所長)(無署名記事ですが、「hamachanブログ(EU労働法政策雑記)」にて同氏が執筆されたと述べられています。)
    「図書館だより」(『Business Labor Trend』28号)
    「1950年代前半、自動車産業の産別組織である「全自」の賃金政策を、傘下の日産分会は、生活保障的電産型賃金政策から同一労働同一賃金という原則に基づく展開を試みた。本書は、賃金配分の査定規制という側面まで進んでいった日産分会の運動を、当事者からの聞き取りと当時の資料から丹念に再構成した力作である。」

  2. 遠藤公嗣先生(明治大学教授)
    『大原社会問題研究所雑誌』2008年4月号(No.593)
    「本書であきらかになった事項で,評者にもっとも興味深かった事項は,「全自の賃金原則」第2原則の性格にかかわる諸事項である。それらのみをあらためて指摘すると,評者に第1に興味深かったのは,第2原則が電産の「能力給」の検討から発展したとの,著者の指摘である。著者が発掘し引用する史料(29−30頁)によれば,指摘はまったく正しい。この指摘は,戦後日本の賃金思想史研究としては,白眉の指摘であると思う。」

  3. 杉山直(中京大学)
    『日本労働社会学会年報』18号 2008年
    「本書はすでに述べたように、新しい資料に基づき全自の賃金政策に対する新たな評価の視点を示し、全自や日産分会の歴史的研究に新たな知見を提起したものといえる。それは、具体的で説得力のあるものであった。
    また、今日における査定や人事権への規制との関係で、本書は労働組合に関わる労働者も、ぜひ一読を進めたい。本書で明らかにされた全自や日産分会の賃金政策に対する問題意識や、具体的な実践において、今日の労働組合において示唆があるのではないかと思う。」

2025年9月14日作成